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【マンガレビュー】主観に基づいたおすすめマンガをあたりさわりなくレビュー

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『BLUE GIANT』最近別に不満はないけど楽しくてしかたがないってわけでもないなーというときに読むマンガ

BLUE GIANT(〜9巻、以下続刊) / 石塚真一

こんにちは、ししまるです。
今日紹介するのは、数々の賞に選ばれた大注目のジャズを題材にしたマンガ『BLUE GIANT』です。
音楽は好きだけどジャズかー、小難しい話やわからん単語がでてきそうでわからんちんと若干敬遠気味でしたが、Kindleの無料本にあったので軽い気持ちでつまんでみたところ、あっという間に魅了されそのまま全巻購入して読了してしまったのでした。
私と同じ印象で食わず嫌いならぬ読まず嫌いしているあなた、かなり人生損してます。歴史に残るマンガでしょう。

主人公は高校卒業を控えたバスケ部員の宮本大。とてもまっすぐな性格で、中学の頃に聞いたジャズに憧れ、バスケ部ではあるけれども、雨の日も雪の日も、毎日毎日ひたむきにサックスを川原で吹き続けます。
やがてその熱量はいろいろな人を巻き込み、協力者を得て、ものすごい速さで成長しつづけて行きます。
挫折を経験しながらも一流のジャズプレーヤーになるという、みんな大好き王道サクセスストーリーです。
王道サクセスストーリーに泣かせるエピソードを絡めるという、これが面白くないわけがないでしょう?

未来の登場人物が過去を振り返ってインタビューに答えるというスタイルで描かれている巻末のおまけマンガがこれまた熱いのですが、学校の先生、バーの客、バイト先の社長など、本編で大と関わりのあった人物達が大とのエピソードを回想してインタビューに答えるという仕立てですので、大が世界的なジャズプレーヤーに成長するのは確実なわけで、ここからどういった経緯で一流プレーヤーにまで上り詰めていくのかというところに興味は尽きません。

9巻時点で、高校を卒業して東京に出てきた大に本音をぶつけあえるバンドの仲間ができ、一歩一歩夢へと向かっている段階となっています。9巻初頭のバンド対決でのステージの描写は圧巻です。個人的には同じ音楽をテーマにした『BECK』のグレイトフルサウンドに匹敵する鳥肌総立ちシーンかと思っている次第です。音が出ない紙面でこれだけ音を感じさせるマンガは今のところ『BECK』と『BLUE GIANT』しか知りません。

話はそれましたが、とにかく、継続は力なり、成功するには努力が不可欠ということを体現しているマンガですので、わたしのようにわかってはいてもなあなあで日々を過ごしてしまっている自分に甘い大人にはちょっと耳が痛い話ではありますが、読み終わる頃には目頭を熱くしながら、明日からがんばろう!という気持ちになっていること請け合いです。

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