『GREEN WORLDZ』植物が本気出してきたら人類は勝てるのか？
2016/09/07
GREEN WORLDZ / 大沢 祐輔
子どもの頃は植物とか虫とかすごい生活に近いとこにいたのに、大人になった今はマンションの廊下に不意に出没する虫とそのご遺体にビクビクしている私です。
今回紹介させていただくのは、『GREEN WORLDZ』です。マンガボックスで連載していた作品ですが、少し前に最終回を迎えました。ネタバレはありませんので、安心してください！
世界はこの日一変した
20XX年のある日、世界は一変した。卜部彰（アキラ）は引っ越してしまった幼なじみのユイの家に地下鉄で向かっていた。すると突然電気が消え、電車が止まってしまう。混乱する車内。結局、乗務員と一緒に乗員は近くの駅まで歩いて向かうことになった。駅には地上から逃げてきたけが人たち。アキラが地上に様子を見に行くと、そこで見たものは巨大な植物に覆われて変わり果てた地上の姿だった。植物に襲われ、地下に逃げ込むアキラと電車に乗り合わせたレイ。そうこの日世界は一変したのだ。
それから3ヶ月後。地下にいて生き残った人々は何とか生活を送っていた。池袋駅から届けられる食料で何とか飢えを凌いでいた。しかし、突然池袋駅からの連絡が途絶えてしまう。アキラをはじめ、護国寺駅のメンバーは池袋駅に調査に向かうことになった。音羽駅でも仲間が加わり、池袋駅に到着する。そこで見たものは、植物とは別の「新人類」と呼ばれる化物だった。新人類に襲われ窮地に追い込まれるアキラとレイ達。そんな時、「イワトビ」と名乗る謎の男が新人類からアキラ達を守ろうと現れる。
世界はどうなってしまったのか。アキラはユイに無事に会うことができるのか。人類は植物との戦いに勝利することができるのか。
新感覚のパニック・ホラー・アクション大作の予感！？
本作の敵は、植物と植物とは切っても切れぬ虫さんです。そして、さらに新人類と呼ばれる訳のわからん化物も出てきます。この作品の魅力の1つは、やはり特徴のある武器で戦う迫力のバトルシーンじゃないでしょうか。この世界では植物や虫、化物と戦うため、みなさん色々な材料で工夫して武器を作っています。人類の英知である機械仕掛や、敵さんの虫のご遺体から作った甲冑などなど。その武器が造形がまたかっこいいこと。大沢先生の絵も上手いので、かなりストレス発散の戦いが楽しめます。
また、好き嫌い分かれるかもしれませんが、グロテスクな表現もかなりリアルです。この辺りも「怖いけど目を細めて見ちゃうの」って人は、目を細めて読んでみてください。表情の描き方や化物の化物ぐあいも素晴らしく秀逸です。
何と言っても最大の見所は、アキラとユイは果たして出会えるのかってとこじゃないでしょうか。それはもう読んでのお楽しみです。全て東京のリアルな場所が、物語の舞台となっていますので、その辺りも楽しめます。
あ、あとこの作品では、有力だと思ってたキャラクターも躊躇なく他界されますので、その辺も皆さんの期待を裏切ってくれるストーリーとなっているでしょう！新感覚のパニック・ホラー・アクションを是非ご堪能ください。
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